耳の不自由なパピー
最近は バードドッグ (ポインター、セッターなど) の遺棄に関する日記は、あまり書いておりませんでした。
遺棄される、あるいはセンターなどに持ち込まれるバードドッグに対して関心が無くなった訳ではなく、 私の拙い日記を読んでくださっている皆さん・・・と言うか、私の日記に限らず、犬に関する日記を読んでいる皆さんに、犬を捨てたりする方は、いらっしゃらないのではないかと思い始めたのです。
例えば 楽物を見たことも使用したことの無い方々に 薬物を使用する事に伴う様々な問題を説明したとしても、読んだ方の知識を増やすことには貢献できたとしても、抑止にはなりません。
もともと薬物を使用していない訳ですから・・・
そして、本当に読んで頂きたい薬物常用者は、目を背けて なかなか読んではくれないのではないでしょうか?
ですので、バードドッグ (ポインター、セッターなど) の遺棄に全く関わり合いのない方々に、声を大にして あるいは繰り返し、遺棄やセンター持込のことを記載しても抑止には繋がらない。。。そんな思いで バードドッグの遺棄やセンター持込に関する日記はひかえておりました。
ただ、センターに持込まれた後 保護団体や個人によって引き出され保護されたバードドッグとの暮らしや練習のアドバイスに関しては、これからも積極的に発信していきたい と思います。
などと言いながら・・・ 今日はセンターに持込まれた セッターのパピーのお話です。(苦笑)
去る1月20日、千葉の愛護センターに セッターの子犬の持込みがありました。
このセッターのパピーは耳が聞こえないらしく 女性(ハンター?) が 「耳が聞こえないんじゃ猟犬にならない」 と言って置いて帰ったそうです。
その時の様子は こちら の 「ちばわん 愛護センター・レポート」 に その時の模様が記載されております。
同様の記事 (今回の耳の聞こえないセッターの子犬の記事ではありませんが) は CACI (コンパニオンアニマルクラブ市川) の ブログにも 愚かなハンターへ・・・ というテーマで日記が掲載されております。
「耳が聞こえないと猟犬になれないのか?」 ということに関しては、狩猟家の皆さんも含め、ご持論はおありだと思います。
少なくとも、訓練の方法次第では、呼び戻しは きちんと出来る様になると思います。
災害救助犬の育成をしているアメリカの団体でも使っているのですが 首輪にバイブレーターが組み込んだ装置 があり、そのバイブレーターは無線機で様々な振動を与えることが出来るのですが (ちょうど携帯電話のバイブの様に、いくつかのバリエーションの振動を起こすことが出来るわけです) その様な器具を利用すれば、耳が不自由で声や笛に反応することが出来なくても、様々な遠隔指示を出すことは可能です。
そして方法論はともかく、 「耳が聞こえないことが発覚したからセンターへ持込む」 ということの是非については、私は擁護の余地は無いと思うのですが、如何でしょうか?
この女性(ハンター? 猟犬専門ブリーダー?) が持込んだセッターは、推定4~5ヶ月ということです。
おそらく・・・・あくまで推定ですが 猟犬ブリーダーか猟仲間から、もっと早い段階(生後30日とか40日とか)でパピーを譲り受け、育てていたものが、今になって耳が不自由なことが判明し、 「耳の聞こえない犬なんか猟に使えない!」 とセンターへ持込んだのではないかと。。。?
最も手っ取り早い処分は、その辺の野原にでも捨ててしまうことで、それをせずにセンターへ持っていっただけでも自分は偉い!・・・と ご本人は思ったかもしれませんが、 「別に殺す必要はない」 とは思わなかったのでしょうか?
耳が聞こえなくても家庭犬としてなら不自由を克服して飼い主さんと幸せになる道もある筈ですし、保護団体に相談する方法もあった筈・・・
まあ、下手に保護団体に相談したりすると、色々と事情を尋ねられたり、説教される可能性だってあるし、 「お金を出せば文句を言わずに引き取ってくれるセンターが一番、安全」 と判断したのかもしれませんね。
クワンは元の飼い主さんから譲り受けた子・・・
エステルは北関東のセンターに収容された元遺棄犬
まあ、 「耳が聞こえないから・・・」 という理由でセンターへ子犬を持込む非道を、いくら責めたところで、あまり意味はありませんね。
このセッターのパピーは、センターから引き出す団体も、そして預り親さんも既に決まっているとのことですから、どうか素敵な飼い主さんと出会うことが出来ますように!!
我が家なんか3姉妹のうち2頭が、広い意味では 「元保護犬」 ですが、 この2頭が我が家に来てくれたことが本当に幸せだと感じる毎日ですから。。。!!
このセッターのパピーも、もしかすると私の友人の処へ里子に行くかもしれませんが、その時には 動画を交えて 「耳が聞こえなくても呼び戻しが出来る」 ことを、ご覧にいれましょう!!!
まあ、先述したバイブレーター付首輪を使うことになると思いますが・・・
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by gundogclub
| 2011-01-28 18:03
| 保護活動