福太郎君 卒業
2週間前に、スクールの 「野原組」 を卒業した福太郎君と飼い主のIさん。
数日前、近況報告と共に写真が送られてきました。
福太郎君は、2年数カ月前に 保護団体から I家 に譲渡されたイングリッシュ・セッターです。
I家に嫁いでから、約2年の間 東京都西部から千葉の野原までレッスンに通ったIさんと福太郎君。
「野原組」に入校した頃は 福太郎君は野原に来ただけで大興奮で、パパの声も届かなければ、姿も目に入らない状態・・・ 逸走されては困るのでロングリードを用いての練習が続きました。
そのうち、野原に来ただけでは、あまり興奮しなくなり、レッスン(1時間)の前半は、比較的 パパの声や犬笛に、きちんと反応し、パパが歩く方向を変えると、それに追従して走る方向を変えるようになりました。
「野原組」は、文字通り 野原を歩くクラスなので、脚側歩行の練習をしているわけでは、ありません。
脚側歩行の練習なら、ご自宅近所の公園でもできますし、遠路 野原まで来てもらう必要もありません。
「野原組」は、野原で様々な誘惑(潜んでいる鳥、空を飛んでいる鳥、たまには兎、草食動物の糞など)があっても、バードドッグ(セッターやポインター)が、その誘惑に負けずに飼い主が歩いている姿や方向に、意識を向けるための練習をするクラスです。
飼い主の後ろから飼い主に追従するもよし、あるいは飼い主が歩いている方向に飼い主を追い越して走っていくのもよし! です。
ただし、飼い主が歩いている方向を全く無視して好き勝手に走り回ったり、飼い主が歩く方向を大きく変えたのに、そのことに気が付かずに走り回っているのはダメですよ! と言う事。
ところで、先ほど「福太郎君はレッスン前半は飼い主を意識できる様になった」と書きましたが野原組のバードドッグを見ていると、「前半×組」と「後半×組」に分かれます。
「前半×組」は、1時間のレッスンのうち前半は、兎に角 走り回りたい一心で飼い主の声も聞こえず姿も目に入らず・・・しかし、走り回ってガスが抜けるレッスン後半は比較的、飼い主のハンドリングに従える・・・というタイプ。 大半の子はこのタイプです。
しかし、福太郎君はレッスン前半は飼い主さんの指示も聞こえ姿も見え、きちんとハンドリングしている様に見えるのに、レッスン後半になるにつれ「箍が外れる」タイプでした。
まあ、前後半 関係なく、ひたすら走り回っている生徒(ワン)もたまにおりますが・・・(苦笑)
福太郎君、この「後半×」の状態が、結構 長く続きました。
しかし、野原に到着して 30分~40分は飼い主さんを意識して、声符や笛に従ってグラウンドワークが出来るわけで、この段階で 「40分程度は指示に従って走れるようになりましたし、この辺でいいかと・・・」と自主卒業なさる飼い主さんもいる中、課題克服のために、ここから更に熱心に通ってくださいました。
「野原組」は雨天決行を謳っているにも関わらず、翌日の天気予報が、少し強い雨だったりすると、私の方がヘタレて 「明日は、お休みにしましょうか?」などと、お伺いの電話をしたりするのですが Iさんは 「いえ そんなに強い雨じゃ、なさそうだから行きますよ!!」という熱心さで、私も己の怠惰を反省させられました。
そして、課題を克服して卒業。
「はじめての場所に行ってみたのですが、問題なくグラウンドワークを楽しめました!」というメールを頂き、本当に嬉しくなりました。
そして、課題を克服して卒業したIさんと福太郎君の正装の写真が添えられていました。
「顔にモザイクをかけるなど加工しなくても良いです」と言われておりますので、そのまま、ご紹介します。
収容施設や保護団体には、数多くの犬が収容されています。
純血種もおればMIX犬もおります。
そして、数多くの犬種の中から、あえてバードドッグを選択するのであれば、そのバードドッグには、舗装された道を散歩したり、整備されたドッグランに連れて行ったり、ドッグカフェに連れて行ったり・・・という生活ではなく 「バードドッグとして生まれた甲斐のある生活」を送って欲しい、遺棄され、あるいは迷子になって元の飼い主が迎えに来なかったという不幸を払拭するような、新たな生活であって欲しい・・・それが私の希望です。
Iさん、福太郎君 卒業 おめでとう!
Iさんと福太郎君が、楽しいフィールドライフを満喫できますよう、願っております。
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by gundogclub
| 2013-12-20 09:19
| 犬の躾・訓練