56日ではなく
ご存知の方も多いと思いますが、 「動物の愛護及び管理に関する法律」 の一部が改訂となりました。
この改訂のなかで、犬猫等の繁殖業者に対しては、生後56日を経過しない犬猫の販売のための引渡し、展示が禁止されました(販売のための引渡しには、業者に対するものも含む)。
ただし、この「56日」という日齢については、附則によって、施行後3年間は「45日」と読み替えるものとされ、さらにその後、別に法律で定める日までの間は「49日」と読み替えるものとなってしまいました。いわゆる経過措置(激変緩和措置)です。
さらに、いつ読み替えが終わるのかについては、科学的知見を集め、施行後5年後までに検討するものとされ、そのための予算措置も行われるとのことです。
今年の千葉市の 「動物取扱責任者講習」 では、某ペット業界団体の役員の方が講演を行いました。
開口一番、「生体販売なくして、ペット業界の繁栄なし」と仰ったので、かなり驚きましたが、ある意味 これが業界団体の本音であり、かつ動物小売業者(ペットショップ)の意向なのでしょう。
まあ詳しくは書けませんが、ベット業界として、業界に有利な科学的知見を集約し、(子犬・子猫の引き渡しや展示の期限が、これ以上延長しない様に) 業界の利益を守る所存である。。。と、この業界団体役員の方は仰っておりました。
また 「ヨーロッパなどでは譲渡可能な日齢を生後90日とか100日とか言う学者もいるらしいが、科学的根拠には乏しいと思っている」 とも仰っておりました。 科学的根拠が乏しいと判断する根拠については言及されませんでしたが・・・
講演のなかで 「生産」 とか 「在庫」 とか 「原価」 などのワードが何度も出てきました。
なんか、「動物取扱責任者講習」 の講演としては、私は違和感がありました。(苦笑)
話は、ガラリと変わりますが、スクールのニューフェイス、生後4か月のテリア君です。
日本では、かなり珍しいテリアです。
このテリア君、生後4か月ですが、飼い主さん宅に迎えられてから、まだ1か月と経過していません。
このテリアのブリーダーさんは、生後3か月までは、飼い主に子犬の引き渡しをしない方なのだそうです。
初めてのレッスンは、LADFで行ったのですが、リードをつけて歩いたのも、他の犬たちと遊んだのも、自由に走り回ったのも、この日が初めてだったそうで。。。
ブリーダーさんからの、「ワクチン接種が終わっても、○○日間は外に連れ出さないように!」 という指示を、きちんと守ったら、生後4か月になってしまったとのこと。
まあ、ちょっとお散歩デビューが遅かった様にも思いますが、このテリア君 とても素晴らしい子でした。
最も感心したのは、他の犬たち(その中には、我が家のソロモンもおりました)に対して、しっかりとボディランゲージの授受ができていたこと。
初対面の相手に対する挨拶、年長犬への恭順や謝罪、遊びに誘う意思表示・・・etc
何のトラブルもなく、安心して先輩犬との遊びを眺めていることができました。
我が家のソロモンも、かなり明確に少し大げさ過ぎる位の動作で様々なボディーランゲージを出すのですが、このテリア君も 「ボディーランゲージ(およびカーミングシグナル)の教本に出てくる写真例」 のような明瞭な判りやすい言語を発しておりました。
やはり、生まれてからの3か月間 母犬や同胎犬たちと 時には叱られ、時には遊び、共に暮らし育まれた結果なのではないでしょうか?
それに比べると、断定はできませんが、ペットシッョプ出身の子犬たちは言語不明瞭な子が多いような気がします。
生後56日規制にも異を唱えたいペットショップ・・・ そりゃ在庫だとか原価だとか、「利益率」という観点から考えたら、一日でも早く販売して展示ゲージの回転率をあげることは必要不可欠なのでしょうから・・・
でも同じ生体販売であっても、ブリーダーさんは、ちょっとスタンスが異なるように思います。
まあ、繁殖工場のようなブリーダーもいますから、一概に ブリーダー>ショップ とは言えませんが。
もっとも、 「飼い主側にも責任がある」 と私は思っています。
明確に犬種を決めずにショップに行って、「一番、可愛かったから!」 って子犬を選んでいたら、ショップだって 「最も可愛く見える時期」 に、なんとかショーケースに陳列して、高く販売しようとしますよね。
幼齢期の生体販売を助長させているのは、需要側(飼い主側)の責任も大きいと思います。
しっかり、我が家に迎え入れる犬種候補を絞って、ブリーダーさんを訪問し(その際、母犬と子犬たちが、どのように接し暮らしているかを説明してもらい、かつ生後何日から引き渡し可能なのかも聞いて)判断すると良いと思うのです。
「欲しかったら、いつでもどうぞ!」って、売る気満々で生後50日程度から譲渡を認めたり、母犬と子犬が別々の場所に置かれていて、殆ど接触させていなかったり(いくら生後100日間、ブリーダー宅に居たとしても母犬や同胎犬との接触が無い環境なら、意味がありませんし) というブリーダーさんなら、無理してそこで買う必要はない訳ですし・・・
いずれにしても、生後56日規制では、まだまだ全もってく不十分だと思います。
母犬や同胎犬と共に3か月なり4か月なりを共に暮らした子犬と、離乳が済んだらすぐに母犬から引き離されショーケースに陳列された子犬は、明らかに異なります。
それを「死活問題だ」 (実際、そうなのでしょうが) と、危機感を持たなくてはならない、ペットショップという業態自体が、おかしい。
実際に、ペットショップが無い国もあるわけですし!
子犬はブリーダーさんから購入、生体販売からフードや犬具販売に業態をシフトした「ペット用品店」からペットと共に暮らすうえで必要なグッズを購入。。。
日本も、そういう国になって欲しいものです。
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この改訂のなかで、犬猫等の繁殖業者に対しては、生後56日を経過しない犬猫の販売のための引渡し、展示が禁止されました(販売のための引渡しには、業者に対するものも含む)。
ただし、この「56日」という日齢については、附則によって、施行後3年間は「45日」と読み替えるものとされ、さらにその後、別に法律で定める日までの間は「49日」と読み替えるものとなってしまいました。いわゆる経過措置(激変緩和措置)です。
さらに、いつ読み替えが終わるのかについては、科学的知見を集め、施行後5年後までに検討するものとされ、そのための予算措置も行われるとのことです。
今年の千葉市の 「動物取扱責任者講習」 では、某ペット業界団体の役員の方が講演を行いました。
開口一番、「生体販売なくして、ペット業界の繁栄なし」と仰ったので、かなり驚きましたが、ある意味 これが業界団体の本音であり、かつ動物小売業者(ペットショップ)の意向なのでしょう。
まあ詳しくは書けませんが、ベット業界として、業界に有利な科学的知見を集約し、(子犬・子猫の引き渡しや展示の期限が、これ以上延長しない様に) 業界の利益を守る所存である。。。と、この業界団体役員の方は仰っておりました。
また 「ヨーロッパなどでは譲渡可能な日齢を生後90日とか100日とか言う学者もいるらしいが、科学的根拠には乏しいと思っている」 とも仰っておりました。 科学的根拠が乏しいと判断する根拠については言及されませんでしたが・・・
講演のなかで 「生産」 とか 「在庫」 とか 「原価」 などのワードが何度も出てきました。
なんか、「動物取扱責任者講習」 の講演としては、私は違和感がありました。(苦笑)
話は、ガラリと変わりますが、スクールのニューフェイス、生後4か月のテリア君です。
日本では、かなり珍しいテリアです。
このテリア君、生後4か月ですが、飼い主さん宅に迎えられてから、まだ1か月と経過していません。
このテリアのブリーダーさんは、生後3か月までは、飼い主に子犬の引き渡しをしない方なのだそうです。
初めてのレッスンは、LADFで行ったのですが、リードをつけて歩いたのも、他の犬たちと遊んだのも、自由に走り回ったのも、この日が初めてだったそうで。。。
ブリーダーさんからの、「ワクチン接種が終わっても、○○日間は外に連れ出さないように!」 という指示を、きちんと守ったら、生後4か月になってしまったとのこと。
まあ、ちょっとお散歩デビューが遅かった様にも思いますが、このテリア君 とても素晴らしい子でした。
最も感心したのは、他の犬たち(その中には、我が家のソロモンもおりました)に対して、しっかりとボディランゲージの授受ができていたこと。
初対面の相手に対する挨拶、年長犬への恭順や謝罪、遊びに誘う意思表示・・・etc
何のトラブルもなく、安心して先輩犬との遊びを眺めていることができました。
我が家のソロモンも、かなり明確に少し大げさ過ぎる位の動作で様々なボディーランゲージを出すのですが、このテリア君も 「ボディーランゲージ(およびカーミングシグナル)の教本に出てくる写真例」 のような明瞭な判りやすい言語を発しておりました。
やはり、生まれてからの3か月間 母犬や同胎犬たちと 時には叱られ、時には遊び、共に暮らし育まれた結果なのではないでしょうか?
それに比べると、断定はできませんが、ペットシッョプ出身の子犬たちは言語不明瞭な子が多いような気がします。
生後56日規制にも異を唱えたいペットショップ・・・ そりゃ在庫だとか原価だとか、「利益率」という観点から考えたら、一日でも早く販売して展示ゲージの回転率をあげることは必要不可欠なのでしょうから・・・
でも同じ生体販売であっても、ブリーダーさんは、ちょっとスタンスが異なるように思います。
まあ、繁殖工場のようなブリーダーもいますから、一概に ブリーダー>ショップ とは言えませんが。
もっとも、 「飼い主側にも責任がある」 と私は思っています。
明確に犬種を決めずにショップに行って、「一番、可愛かったから!」 って子犬を選んでいたら、ショップだって 「最も可愛く見える時期」 に、なんとかショーケースに陳列して、高く販売しようとしますよね。
幼齢期の生体販売を助長させているのは、需要側(飼い主側)の責任も大きいと思います。
しっかり、我が家に迎え入れる犬種候補を絞って、ブリーダーさんを訪問し(その際、母犬と子犬たちが、どのように接し暮らしているかを説明してもらい、かつ生後何日から引き渡し可能なのかも聞いて)判断すると良いと思うのです。
「欲しかったら、いつでもどうぞ!」って、売る気満々で生後50日程度から譲渡を認めたり、母犬と子犬が別々の場所に置かれていて、殆ど接触させていなかったり(いくら生後100日間、ブリーダー宅に居たとしても母犬や同胎犬との接触が無い環境なら、意味がありませんし) というブリーダーさんなら、無理してそこで買う必要はない訳ですし・・・
いずれにしても、生後56日規制では、まだまだ全もってく不十分だと思います。
母犬や同胎犬と共に3か月なり4か月なりを共に暮らした子犬と、離乳が済んだらすぐに母犬から引き離されショーケースに陳列された子犬は、明らかに異なります。
それを「死活問題だ」 (実際、そうなのでしょうが) と、危機感を持たなくてはならない、ペットショップという業態自体が、おかしい。
実際に、ペットショップが無い国もあるわけですし!
子犬はブリーダーさんから購入、生体販売からフードや犬具販売に業態をシフトした「ペット用品店」からペットと共に暮らすうえで必要なグッズを購入。。。
日本も、そういう国になって欲しいものです。
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by gundogclub
| 2013-09-19 14:09
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