ガンドッグ(鳥猟犬種)への思いを綴ります
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犬

カテゴリ:犬種探訪( 10 )

フランスの大型スパニエル


「スパニエル」とは、「スペインの犬」という意味ですので、元々の発祥はスペインだったと思われますが、現在スペインには、スバニエルの名を冠する犬種は残っておりません。
しかし、スペインの北に位置するフランスには、様々なスパニエル(各地方ごとの、ローカルスパニエルも含め)が存在します。
スパニエルの名を冠する犬種は、ドイツ(ジャーマン・スパニエルなど)、またイギリスにも多くの犬種が存在します。

イギリスに関して言えば、イングリッシュ・コッカースパニエル、ワーキング・コッカースパニエル、イングリッシュ・スプリンガースパニエル、ウエルシュ・スプリンガースパニエル、ランドスパニエル、フィールドスパニエル・・・等々 多くのスパニエルが存在しますが、イギリスのスパニエルの特徴は 『大型のスパニエル(平均体重20kgを超えるスパニエル)が、存在しない』 ことと言えるのではないかと思います。(私の個人的見解ですが)

要はイギリスにおいては 「大型のスパニエルを作出する必要がなかった」 とも言えますし、より端的に申せば 「イギリスでは同一犬種に、多目的の用途を求めなかった」 と、言えるのだと思います。

我が家のソロモン(ワーキングコッカー・スパニエル)は、イギリスのスパニエルとしては鳥猟に関し多目的に使用されている犬種だとは思います。
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しかし、草むらに潜んでいる鳥を探し出し(Hunt)、潜んでいる鳥を飛び立たせ、撃ち落とされた鳥を回収する(Retrieve)をすることは出来ますが、「鳥が潜んでいる草むらを飼い主に指し示す(Point)」は、行いません。
イギリスには、「ポイントを専門職とする」ポインターやセッターがおりますので、スパニエルにポイント作業を兼業させる必要が無かった・・・ということでしょう。


ところで、 【Hunt・Point・Retrieve】 の三つの作業を それぞれ別個の犬種に当たらせる・・・という鳥猟の様式は欧州においてもイギリス固有のものであり、大陸側の欧州諸国では 【Hunt・Point・Retrieve】の作業を、すべて一つの犬種に行わせる = HPR Dog(多目的ガンドッグ)のが、普通です。

その為には、草むらに潜む鳥を探し出し、潜んでいる場所を飼い主に指示し、かつ撃ち落とされた鳥が大型鳥であったとしても、これを咥えて回収できる大きさ が求められる訳で、必然的に小型~中型ではなく、大型のHPR Dog(多目的ガンドッグ)が必要となります。

・・・と、長々と前置きを書いたうえで やっと本日の本題である 「フランスの大型スパニエル」 の話です。
フランスには、フレンチ・スパニエル、ブリタニー・スパニエルなどのメジャーなスパニエル(どちらかと言えば、この二種は中型犬に近い)もおりますが、本日はローカルな大型スパニエルの話をします。

ピカルディー・スパニエル、 ブルー・ピカルディー・スパニエル、 ポン・オードメル・スパニエル などの名前を聞いたことが、ございますでしょうか?

ピカルディー・スパニエル
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ブルー・ピカルディー・スパニエル
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ポン・オードメル・スパニエル
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ピカルディースパニエルはビカルディー地方で作出されたHPR、ポン・オードメル・スパニエルはポン・オードメル地方で作出されたHPRであり、私はこれらの犬種のfacebookのファンクラブサイトと交流があるのですが、ポインティング練習などと並行して、ダミーを用いたレトリーブ練習なども、しっかり行われています。

まあ、これらの犬種と暮らすことは、一生無いと思われますが 同じフランス国内であっても、各地域ごとに、優秀なHPR Dogを作出しようとした「意気込み」を感じます。
回収だけに特化するなら、英国からレトリバー種を輸入した方が優秀で、使い勝手も良いのかもしれませんが、それでも尚 さまざまな地域で、「優秀なHPR Dogを生み出そう」 としたその情熱に尊敬を覚えます。

「1頭で鳥猟に必要な猟芸の全てをカバーさせる」という思想のもとに作出された犬種というのは、一つの一つの能力では、「専門職」である英ポインターや英セッター、またレトリバーと比較すると能力は、やや劣るのかもしれません。

それでも、私は自らは鳥猟をせず・・・つまりは、Huntの部分とpointの部分の能力を有する犬種を、必要としないにも関わらず、HPR Dog が好きです。
最愛のフラウの出自であるドイツのHPR Dogに限らず、一生共に暮らす可能性の無い日本には輸入されたことすらないHPR Dogも含め、それぞれの国、地域が愛情と誇りをもって生み、育てたHPR Dogに、愛しい気持ちを禁じえません。

私の 「HPR Dogに対する尊敬の念」や、 「HPR Dogに対する興味や学ぶ気持ち」 を育んでくれたのは、最愛のフラウに他なりません。
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by gundogclub | 2016-07-24 21:17 | 犬種探訪

国別に犬種図鑑を見ると

私は、「犬種図鑑」 が好きで、我が家には 分厚い犬種図鑑から、入門用犬種図鑑まで、8冊ほどの犬種図鑑があります。

それぞれの犬種図鑑によって特徴があり、例えば入門用犬種図鑑では 最近人気の犬種(主に小型愛玩犬)に多くのページを割き、写真も大きく且つ複数枚が掲載されていたりします。
そして、あまり人気の無い犬種は一ページを上下2分割して2犬種ずつ紹介され、写真も一枚だけ。

少し厚みのある犬種図鑑では、FCIのグループ分けに従って、第1グループから順に掲載されている図鑑が多いです。
例えば、第8グループを見ますと、レトリバー、スパニエル、ウォータードッグなどが掲載されています。

このFCIのグループ分けの図鑑を見ますと、例えばレトリバーでは英国原産とアメリカ原産、スパニエルになりますと英国はもとより、フランス、ドイツ、スペイン、東欧など 原産国を横断してグループことに犬種が掲載されております。


この、「グループごとに掲載されている犬種図鑑」 というのは、「グループ」を「年代」に置き換えると、高校などで用いられる「世界史」の教科書と同じです。
つまり、例えば16世紀という時代は、どのような時代で、主にどのような出来事があったかを列記することが主体となります。 その時代、その世紀の表舞台に立っていた国のことを中心に記載されています。

高校で用いられる世界史の教科書は、このように 「年代」 を軸にして記載されている訳ですが、教科書とは別に副教材として 「国別」 に紀元前から20世紀までを通して説明しているものがあります。
言わば、こちらは 「年代」ではなく、「国」 を軸として記載されています。
「イギリス史」 「フランス史」 「ドイツ史」 等々・・・


で、話を元に戻しますが 「原産国別に犬種を見る」 と、グループごとに掲載されている犬種図鑑では、見えなかったものが、見えてきます。


例えば、同じポインターでもイングリッシュ・ポインターとジャーマン・ポインターには違いがあります。
イングリッシュ・ポインターは、鳥猟にのみに用いられ、草むらなどに潜んでいる鳥を探し当てることを目的に作出されました。
現在、日本の実猟で、どのような使い方をしているかは別として、元々はポイントをするまでが仕事で、草むらに潜んでいる鳥を飛び立たせる (これは、スパニエルの仕事)、あるいは撃ち落した鳥を回収する (これは、レトリバーの仕事) ということは任務外でした。
また水禽(鴨など)に関しては、撃たれて湖や川に落下した水禽の回収はレトリバーの仕事であって、イングリッュ・ポインターはウォーターレトリーブ能力を求められていませんでした。


これに対して、ジャーマン・ポインターは 草むらに潜んだ鳥を探すこと、潜んでいる鳥を飛び立たせること、撃ち落した鳥を回収すること(陸上でも水上でも)を1頭で賄う能力を求められ、かつ獣猟に関しても用いられるため、獣の臭気追跡の能力まで求められました。

このような 求められる猟芸の差は イギリスとドイツで 「どのような鳥猟犬を欲するか」 の差である訳ですが、猟芸の差の他に 気質の差 も、大きく異なります。
一般的に英国原産のガンドッグは穏和であり、比較的見知らぬ人にも友好的ですが、ドイツのガンドッグはジャーマンポインターに限らず警戒心が強く、見知らぬ人には非友好的です。
これは、「どのような気質の犬を良しとするのか」 において、イギリス人とドイツ人の考え方の違いがあるということです。
ガンドッグに限らずドイツ圏(旧神聖ローマ帝国領内)の犬たちは警戒心が強く、おいそれとは、見知らぬ人に馴染まない気質を持っている犬種が多いと言えます。


そして、最近 私が興味を覚えているのは オランダのガンドッグたちです。
自らの尻尾を用いて野生の鴨を罠に誘導するコーイケルホンディエは、つとに有名ですが、他にも シュタバイフーン や ヴェッターフーン などのガンドッグがオランダにはおります。 (※シュタバイフーンに関しましてはウイキペディアに掲載されています。ご参照ください。)

これらシュタバイフーンやヴェッターフーンの特徴は、 「何でも屋」 だということ。
潜んでいる鳥を探し出したり、撃ち落された鳥を回収したりと、鳥猟犬らしいことも、ちゃんとしますが、害獣の退治から家畜や家禽の守護、子供のおもり、荷車曳き まで、ありとあらゆる事を行う働き者です。
おそらく様々な仕事を担える犬のみを選択繁殖した結果なのだと思いますが、「何でも屋」のガンドッグ・・・なんか楽しそうです。


英国のガンドッグは、役割を限定して磨き上げられた専門職であり、かつスポーツマンでありアスリートのイメージ、 ドイツのガンドッグは猟に関するオールラウンドプレイと警備業務を担う謹厳な執事、そしてオランダのガンドッグは猟に限らず共に汗を流して働き支え合う相棒・・・という感じでしょうか。

原産国ごとに犬種を分類してみると、「良い犬とは?」「何を求めて作出するか?」という国民性の違いが見えてきて、興味深いです。
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by gundogclub | 2014-08-17 12:15 | 犬種探訪

ムーディー


昨日、愛犬の訓練について、お問い合わせを頂きました。

生後7か月の男の子です。

飼い主がボールを投げると、追いかけて咥えて飼い主の足元に戻ることができる。
飼い主がフリスビーを投げると、空中キャッチして飼い主の足元まで戻ることができる。
が・・・・ 咥えたボールやフリスビーは絶対に口から離さないそうで。。。(苦笑)

飼い主の方は、10年ほど前までラブラドールを相棒としてフリスビー競技やボールのレトリーブ競技に参加していたそうで、そのラブラドールが天国に旅立って以降、7年ぶりに犬との暮らしを始めたのだそうです。

「どんなにフリスビーのキャッチが上手くても、これでは1分間に1投しかできない。 しかも咥えたまま飼い主に渡さないのだからポイントが成立しない!」 と困っていらっしゃいました。

飼い主を困らせている♂犬の犬種を聞いて、驚きました。
てっきり、「ボーダーコリー」 とか仰るのかと思えば <span style="color:rgb(0,0,255);">ムーディー とのこと!
私は、 「犬種オタク」 なので、犬種名くらいは聞いたことがありますし、「東欧 牧羊犬 黒っぽい くせ毛」 というフレーズが、なんとなく ぼや~ん とは浮かんできたのですが、その程度。。。

ご近所に引っ越してきた東欧出身のご夫婦が、黒っぽい牧羊犬のつがいと暮らしていて、子犬が6頭生まれたので、その1頭を譲ってもらったのだそうです。
「ボーダーコリーと同じ位の大きさの牧羊犬なので、きっとフリスビーが上手になると思って貰ったのですが・・・」 とのこと。

そうは言っても、フリスビーやアジリティーなどのドッグスポーツのために作出された犬種というのは無いわけで、一概に 「牧羊犬 = ドッグスポーツ向き」 とは言えない訳ですが、 まあもし本当に 「咥えて離さない」 だけの問題なら、修正はそんなに困難ではないと思います。
近々、お会いする予定です。


ところで、この ムーディ は東欧は ハンガリー原産の牧羊犬です。
ハンガリーの主要民族のひとつが、マジャール人という民族なのですが、このマジャール人は元々はウラル山脈(アジアとヨーロッパの境界線付近)の地域に居住していたのですが、やがてロシア南部 → ハンガリー平原へと数百年の時をかけ移動した遊牧騎馬民族であったと言われています。

移動と定住を繰り返しながら牧羊、牧畜を行うために、様々な犬種(主に牧羊犬)を作出してきました。
参考までに 「ハンガリー生まれの8犬種

なんと言っても、コモンドールやプーリーのような モップか縄暖簾のような被毛をした独特の牧羊犬が目をひきます。
他の欧州諸国の牧羊犬では、あくまり見られない被毛です。
この被毛は、寒さ、暑さ、湿度の高低、害獣の牙 などから身を守るための鎧のようなのなのだとか。。。


定住牧畜と異なり、移動を繰り返す遊牧生活においては犬たちにも 「移動する = 歩き続ける&走り続ける力」 が求められます。
マジャール人は優れた騎馬民族であったとされ、移動は馬(馬に曳かせる馬車も含め)が用いられました。
つまりは、馬に追従しつつ、家畜の群れをハーディングすることを牧羊犬たちは求められたわけで、その為にマジャール人が作出した牧羊犬は、スピードよりスタミナを重視して作出された と言われています。 

また、遊牧生活においては 多民族・他部族との衝突 や 狼などの害獣の襲撃、馬や牧畜獣の盗難 などから身を守る必要があり そのために マジャール人が作出した牧羊犬は警戒心が強く、見知らぬ人は信用せず、害獣と戦う気力旺盛な性質 を有していると言われています。
ムーディも、同じような性質を持ち合わせているかもしれません。


全ての犬種の背景には 原産国の成り立ち、気候風土、国民性(価値観)、生活様式 などが大きく影響していること  が私には、とても興味深く思えます。
例えば、同じポインターでもイングリッシュ・ポインターとジャーマン・ポインターでは性質や能力が異なります。
それは 「どのようなポインティング・ドッグが理想的か」 という捉え方の英独の考え方の違いであり、「ハンティングとは何か?」 という考え方の違いでもあります。

まあ、これは書き出すと止まらなくなるので止めておきますが(苦笑)、 ご自分が共に暮らしている愛犬の原産国が 「どのような気候風土で、どのような価値観で、何を求めてその犬種を作出したか」 に思いを馳せ、調べてみることも、愛犬を理解するうえで、決して無駄な時間では無いと思います。


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by gundogclub | 2013-12-09 20:27 | 犬種探訪

スプリンガー・スパニエル


「現在イギリスで最も愛好されている猟犬の一つ。実用とショー用にはっきり分かれている。ショードッグが実猟検定に合格することは珍しい。実用犬がショーでチャンピオンになることはそれよりもっと珍しい。 (中略) 現在の狩猟では、広い猟野で確実にゲームを発見し、撃墜後落下地点を誤りなくマークして回収してくるノン・スリップ・レトリバー。
親しみやすく忠実で、子供の相手も任せられる。水が大好き。夏場の運動は水泳に限る。単独で猟に出るハンターの良き友である。 (体高:51cm 体重:23kg)
  エファ・マリア・クレーマー著 「世界の犬種図鑑」 より

これが エファ・マリア・クレーマー女史による イングリッシュ・スプリンガー・スパニエル評の抜粋です。

日本で見かけるイングリッシュ・スプリンガー・スパニエル(以下、ESSと略) は、ほぼ100%ショー系のラインです。
被毛がシルクの様に繊細で美しく、適度の活発さがあり、大きさも適当で、日本でも もっと人気があっても、よさそうなものですが 2011年度のJKC新規登録頭数は88頭で65位・・・
珍犬とは言えませんが、まああまり日本では見かけない犬種であることは確か。

小型犬が全盛の日本においても2011年の統計で、ゴールデンレトリバー12位、ラブラドールレトリバー14位とレトリバー種が善戦しているのに比べても、まったくもって人気がありません。


人気が無いひとつの理由は、レトリバー種と暮らしている飼い主さんには、野外アクティビティ(アウトドアライフやドッグスポーツ)をライフスタイルとしている方も多く、ESSの豊かで優雅な被毛は、どちらかと言えば 「深窓のお嬢様、お坊ちゃま系」で、野外活動とは縁遠い印象があるのかもしれません。

加えて、「スプリンガー・レイジ(Rage)」 と呼ばれる 犬種の名前を冠した不名誉な突発性激怒症候群を有している個体が散見され 「スプリンガーは噛む、切れる!」 という先入観も不人気に拍車をかけているかもしれません。

ところで、このスプリンガー・レイジは イギリス系ではなく、アメリカ系のそれもショータイプの、いくつかの血統で特に顕著だという説もあります。
SNSで繋がった英国の複数のESSブリーダーさんやトレーナーさんに、このスプリンガー・レイジについて質問したところ 「あれはアメリカのショーラインのESSの話で、英国のフィールド系のESSでは、聞いたことが無い!」 との答えが返ってきました。

あるいは、「同じフィールド系のESSと言ってもイギリスとアメリカでは、性格も体型も大きく異なる。ひとくくりにフィールド系ESSと捉えるのは間違い!」 というご指摘も・・・(苦笑)

ついでに、英国でESS専門にブリーディングをしている方、10名ほどに 「オス犬の成犬で、どれ位の体重ですか?」 と質問したところ 17kg~22kgの間 でした。
22kgというと、小柄なラブラドールと同じ位の大きさでしょうかね?
ちなみに、↓ のESSは体重が20.5kg程度とのことです。 
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写真をご覧頂くとお判りになると思いますが被毛が短いですよねぇ~。
優雅に美しい飾り毛をなびかせてショーリンクを走るESSとは趣が異なります。
まあ、これはESSに限ったことではなく、我が家のソロモンもショー系のイングリッシュ・コッカー・スパニエルとは大きさも被毛の長さも全く異なります。
我が家のソロモン君、トリミングサロンとは無縁ですから・・・


小柄なラブラドールと同程度の大きさ、活動的、被毛の手入れも簡単、激怒症もない(かも)、レトリーブが得意、水遊びも大好き! ・・・ となれば、アウトドアライフの相棒として様々な楽しみ方が出来そうですよね。
そうそう 被毛の好みでパピーを選択することできるかもしれません。
↓ 左側のESS・・・ ちょっと粗野な感じですが、私は こういう雰囲気、大好きです!!
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フィールド系ESSは楽しそう・・・ 「それは判ったけれど、じゃ どうやって手に入れるのよ?」
はい、そこが、難しいですね(爆) 絵空事ですねぇ(苦笑)
ソロモンの父方の実家では 日本では唯一と思われるフィールド系のESSの繁殖をしておりました。
「おりました」 と過去形なのは、昨年の繁殖がラストクロップらしいので・・・

最近、英国のESSのブリーダーさんから興味深い、ご提案を頂いているのですが、今の段階では 「絵に書いた餅」 なので、いずれまた・・・

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by gundogclub | 2013-04-13 15:42 | 犬種探訪

中型スパニエルは楽しい!!

我が家のソロモン君、11月の初旬に生後11ヶ月、12月の初旬には満1歳となります。
なんか、ほんの少し前に我が家に来た様に思うのですが、早いものです。


私は、フラットコーテッド・レトリバー(故犬) → ジャーマン・ショートヘアード・ポインター → ゴールデン・レトリバー → イングリッシュ・ポインター と どちらかと言えば大型犬に分類されるガンドッグと暮らしている ので、中型ガンドッグと暮らすのは始めての経験でした。
ソロモンとの暮らしは 「騒々しいけれど楽しい!」 という感じです。

「騒々しい」と言うのは、3姉妹は野原での運動や散歩を終えると 居るのか居ないのか判らないほど、静か・・・ それぞれ好みの場所で、まったりと寝転んでいますので、実に楽ちん。
ところが、ソロモンは野原から戻ると、今度は庭を走り回ったり、私を遊びに誘いに来たり、静かに寝転んでいるお姉ちゃん達に突進していったり・・・
なんとなく、がちゃがちゃした騒々しい日々になってしまいましたが、それでもソロモンのお陰で、野原遊びの楽しさ倍増です!


イングリッシュコッカー(ワーキングコッカーも含め)やスプリンガースパニエルなどの ”中型スバニエル” の魅力の一つは、レトリバーやポインター、セッターと比べ 「小さい」 ということだと思います。
小さいことによってバリケンが小型(バリケンの200サイズ)で済むので、室内高があまり高くない車でも大丈夫。 不測の事態が起きた場合も、非力な女性でも抱きかかえて車に乗せたり、動物病院の駐車場から抱きかかえて病院まで運搬することもできます。
室内にバリケンを置く場合も、小さいスペースで良いので、広くない部屋でも問題なし・・・


ただし、「体が小さい」からと言って 「運動量も小さいか?」 と言えば、答えは否かと・・・
前述しましたとおり、大型ガンドッグの3姉妹と野原を疲れ知らずに走り回る体力がありますし、以前に書きましたがソロモンは1mを超えるドッグゲートを平気で飛び越えてしまいます。
燃料切れしない小型原子炉を搭載しているみたい!(苦笑)
あるいは、ソロモンは男の子ですが ”小悪魔” とも言えるかも。。。


ところで、この小型原子炉を搭載した小悪魔、イギリスをはじめ欧州では 認知度も高く人気があるようです。
facebookで繋がった友人のなかには 欧州で 「ワーキングコッカー限定のドッグスクール」とか 「スプリンガースパニエル限定のトレーニングスクール」 とか 「スパニエル種だけを対象としたスクール」 などを運営している方々がおり、「これだけ犬種を絞ってスクールを運営しても仕事として成り立つ」ということは、それだけ需要もあるということの様です。 

コッカーだらけ!
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また、日本では コッカーやスプリンガーと聞くと 詳しい方に限って 「スパニエルってフラッシング・ドッグでしょ? 鳥を飛び立たせるのが仕事でしょ。 レトリーブなんかするの?」 などと質問されたりするのですが、上記のようなスパニエル限定のスクールの写真を見ますと、ダミーを用いたり 鳥の剥製などを用いたレトリーブ訓練の様子が頻繁に写真に写っています。
単なるフラッシングドッグの枠に収まらず、レトリービングドッグとしても十分に能力を発揮できるのだと思います。

我が家においても、既に 「回収欲」 という点ではソロモンがフラウ姐さんを抜いて一番かも!
もちろん、様々な技術ではフラウ姐さんの足元にも及びませんが 「やる気」 だけは フラウ姐さんを超えています。 「ボールよりダミーが好き」 という稀有な奴ですし・・・(笑)

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日本では、まだあまり馴染みがありませんが、もし広い野原などがお近くにある方なら、ワーキングコッカーやフィールド系のスプリンガースパニエルとの暮らしは、とても楽しく充実したものになると思います。
あっ別に、野原が無くても アジリティーやフリスビー、フライボールなどのドッグスポーツでも、きっと良い相棒となってくれると思います。
小柄ですし、もともと飼い主に対するコンタクトは抜群で集中力もあるので!
ドッグカフェで、まったりお洒落に・・・は、あまり向かないかもしれませんが・・・

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by gundogclub | 2012-10-30 09:18 | 犬種探訪

小さなオールラウンダー


先日、コッカースパニエルに関して、あれやこれや調べておりましたら、ウェールズ(イギリス)のブリーダーさんのHPにたどり着きました。
このブリーダーさんは、ベンチ系(ショー系)のイングリッシュコッカー、フィールド系のイングリッシュコッカー、そしてワーキングコッカーの繁殖をしている様です。
ちなみに、このブリーダーさんは フィールド系のイングリッシュコッカーとワーキングコッカーは別のラインとして繁殖している様子で、 「我が犬舎においては50年以上、フィールド系のイングリッシュコッカーとワーキングコッカーの交配はしておりません」 と記載されておりました。
理想体重も、キロ換算(HPはポンド表示ですが)しますと、概算でフィールド系のイングリッシュコッカーが10kg~13kg、ワーキングコッカーが12kg~16kgと記載されていて、両者の大きさは異なる様です。

そして、新たにコッカースパニエルとの暮らしを考えているHP閲覧者への、招きの言葉が含蓄があり素敵でしたので、私なりに注釈を加えながら和訳してご紹介したいと思います。赤く塗った文字も私が挿朱したものです。


コッカースパニエルは体も小さく、仕草や表情も可憐で、あなたはコッカースパニエルを 「少し大きな愛玩犬」 のように思っているかもしれません。
たしかに新大陸 (注;アメリカ) に渡ったコッカースパニエルのなかには、およそ2世紀の時を経て、本家とは大きく異なる愛玩犬と化してしまった一群もおります。(注;アメリカンコッカーを指していると思われます)
しかし、イギリスをはじめ欧州大陸のコッカースパニエルは、なりは小さくても、今でも現役の鳥猟犬であり、決して飼い主の膝の上で安穏と過ごす抱き犬ではありません。

狩猟者のなかには、コッカースパニエルを単なるフラッシングドッグ(注;鳥を草むらから飛び立たせる役割)だと認識している人もおりますが、コッカースパニエルは レトリバー種が運搬できる重量のゲーム(注;狩猟対象たる鳥や獣)は、レトリバー種ほどのスピードでの運搬はできないまでも、レトリバー種に求められる役割を十分に担うことができます。

また、アイルランドのウォータードッグ(注;アイリッシュ・ウォーター・スパニエルを指すと思われる)と同様に、水上に落下したゲームの探索、運搬にも優れた能力を発揮します。

体は小さくても、コッカースパニエルは オールラウンダーなガンドッグなのです。
これは、ベンチ系・フィールド系を問わず、またワーキング系であるか否かを問わず、全てのコッカースパニエルがタイプにより能力の多寡はあるにせよ、秘めている能力なのです。

あなたがパートナーとして検討しているであろうコッカースパニエルは再三、申し上げているように決して愛玩犬ではありません。
狩猟者に限らず、平日は暖炉の前で穏やかな時を過ごし週末には主従共に泥だらけになって野外活動をしたい人にとっても、コッカースパニエルは優れた相棒となってあなたの人生を潤いあるものにしてくれることでしょう。



このウェールズのブリーダーさんの視点とは異なりますが、私もかねてから コッカースパニエルという犬種は、小柄である故をもって、とても暮らし易いガンドッグだと思っておりました。
住宅の広さに左右されない大きさであり、いざとなれば女性でも抱きかかえて動物病院へ連れて行ける大きさ・・・
バリケンも小さいもので十分なので、セダンタイプやワゴンタイプの車でも問題なく運搬できます。
そして何よりも、飼い主に対するコンタクトの濃密さとレンジの狭さは、他のガンドッグには無い魅力です。
たしかにベンチ系(ショー系)のコッカーと泥だらけになって遊んだらシャンプーが大変そうですが、さりとて深窓のお姫様の様な暮らしでは、本来の魅力を発揮できないのではないかと・・・


そして、私のように ものぐさで不器用な飼い主のためにも、メンテナンスフリー(笑)のフィールド系のイングリッシュコッカーやワーキングコッカーも、もう少し認識され普及していくと、コッカースパニエルのファンシャーが日本でも、より多くなるかもしれません。

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by gundogclub | 2012-05-20 13:56 | 犬種探訪

プロモーション動画!


ソロモンと同じ犬種である、 Working Cocker Spaniel  の 身震いしたくなる程、カッコイイ動画を見つけました(笑)。

Working Cocker Spaniel のプロモーションビデオの様な、素敵な動画です。
プロが作成したのでしょうか?
まあ私のスキルでは絶対に作成不可能です!

ソロモンも、いつの日にか Working Cocker Spaniel の名に恥じない男に育って欲しいものです。



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by gundogclub | 2012-04-26 23:14 | 犬種探訪

オランダのガンドッグ


昨日、スクールの 快適生活クラスにデビューした生後5ヶ月のパピー・・・
↓の写真を、ご覧になって 犬種が判りますか?
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このパピー (Sちゃん)は、オランダ原産のガンドッグ(第8グループ)、 コーイケルホンディエ の女の子です。

コーイケルホンディエは、ガンドッグの中でも珍しい トラッパー に分類される犬種です。
トラッパーと呼ばれる犬種は、このコイケールホンディエの他には、カナダ原産の ノヴァ・スコシア・ダック・トーリング・レトリーバー しかおりません。

簡単に説明しますと、「トラッパー」 とは、 尻尾などを巧みに使って鴨などの水禽を水路などに、おびき寄せる役割を果たす犬種を指します。
鴨は大変に好奇心が強く、水際でフサフサの白い物(犬の尻尾なわけですが)が、動いているのを見つけると、水路を泳ぎながら追いかけて行く習性があるのだそうです。
水路の奥に仕掛けた「コーイケル」と呼ばれる捕獲網まで鴨をおびき寄せるのが、このコイケールホンディエの役割です。
因みに、ノヴァ・スコシア・ダック・トーリング・レトリーバーも、ほぼ全身がクリーム色か茶色ですが、尻尾の先端は白で、コーイケルと同じく白い尻尾を振って鴨などの水禽をおびき寄せるのが主な仕事でした。


鴨の様子を見つつ、尻尾の振り方を工夫して、鴨が強い興味を抱いて追いかける様に、尻尾をトラップ(罠)として動き回る訳ですからコーイケルホンディエは、動きが機敏でかつ観察力や判断力に優れていると言われております。


その機敏性や観察力、判断力などが優れている長所から海外では、アジリティーなどのドッグスポーツの相棒としてコーイケルホンディエを選択する人が増えているそうです。
大きさも、9kg~11kgと小柄なのも人気の一因かもしれません。
ご紹介する動画は、コーイケルホンディエのアジリティー競技(フィンランド)の様子です。




文頭で写真をご紹介したSちゃんの母犬であるLちゃんも、スクール在校生なのですが、Sちゃんの同胎犬が何頭か、ブリーダーさん(父犬側)の処で、素敵な飼い主さんが決まるのを待っているそうです。
もし、コーイケルホンディエにご興味のある方は、ご一報ください。
価格等、詳しい事は聞いていないのですが、このブリーダーさんの連絡先を、ご紹介したいと思います。


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by gundogclub | 2012-02-26 14:54 | 犬種探訪

スペインの犬

昨日は、中型ガンドッグをテーマとしてお話をしました。
その中で、エパニュールブルトン(フランス系ブリタニースパニエル)や、イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルを中型ガンドッグの例として、ご紹介しました。

昨日のブログを記載した後、スパニエルについて海外の文献も含め、あれこれ調べ始めまして、気がついたら夜中の2時・・・
ご紹介したい事が沢山あったので、スパニエルに関するブログを書き始め、1時間半ほど経った時に、誤ってポチッとホームのマークをクリックしてしまい、長々と書き連ねたブログが全て消えてしまいました。(涙)
さすがに、もう書き直す気力は無く・・・

ブリタニースパニエル
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気を取り直して、超短縮ダイジェスト版にして、かいつまんで、ご紹介します。

1.スパニエルは複数のグループに渡って存在する
FCI(国際畜犬連盟)のグループ分によりますと、スパニエルの名を冠する犬種は複数のグループに渡り、存在しています。
例えば、英国を原産国とするスパニエル(例:イングリッシュ・コッカースパニエル、イングリッシュ・スプリンガースパニエル、サセックス・スパニエル)は全て、第8グループ(レトリバー、フラッシングドッグ、ウォータードッグのグループ)に属しています。
そして、英国以外の欧州(大陸側)のスパニエルには、第7グループ(ポインター、セッターなど)に区分けされるスパニエル(例:フレンチ・スパニエル・ブリタニー・スパニエル、ピカルディー・スパニエルなど、主にフランスのスパニエル)と、第8グループに区分けされるスパニエル(ジャーマン・スパニエルなど)が存在します。
また第9グループ(愛玩犬のグループ)に区分けされる、キャバリア・キングチャールズ・スパニエルなどもおります。
その他に、本当はスパニエルではないのにスバニエルの名前がついている犬種(例:チベタン・スパニエルなど)まで存在します。

レトリバー種は6種類おりますが全て第8グループ、ポインターは英国のポインターもドイツのポインターも、フランスの各地域のポインター(サンジェルマンとかガスコーニュとかピカルディとか作出地域の名を冠したポインター)も含め全て、第7グループです。

その意味で、 スパニエルという犬種は、自然環境や猟法、狩猟の対象とする鳥の生息場所などにより、多種多様に変化し、時代や地域ごとのニーズに応えてきた犬種 と言えると思います。

イングリッシュ・コッカースパニエル
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2.スペインにスペイン産スパニエルは現存しない
スパニエルとは「スペインの犬」という意味です。
ガンドッグに限らず、スペイン原産の犬を「スパニエル」と呼んでいた時代もあるそうです。
16世紀、スペインは「太陽の帝国」あるいは「日の沈まぬ帝国」と呼ばれ世界を席捲しました。
あまりに領土が広大で、本国が夕暮れを迎えても時差の関係でアジアやアメリカ大陸では太陽が出ている・・・つまり、領土のどこかしらで太陽が昇っている状態だった訳です。
そして、この太陽の帝国に土着していた犬達は、網を用いた猟においても、あるいは銃を用いた猟においても非常に優れた能力を発揮し、「スペインの犬」は欧州各国の王侯貴族の憧れの存在となりました。
これら「スペインの犬」は、欧州各国の王侯貴族への「贈り物」として使われ、欧州各地へ旅立つことになりました。(1頭2頭ではなく、数十頭・数百頭という単位でプレゼントしていた様です)
その後、16世紀末の英国無敵艦隊との海戦の敗北を経て18世紀初頭ののスペイン継承戦争を ”とどめ” としてスペインは斜陽することとなります。
そして・・・
欧州王侯諸侯に贈られた「スペインの犬」が各国で改良発展をするなかで、「スペインの犬」は時代の輝きから消え去っていきます。
土着している犬の中から優れた能力のある犬を選出して重宝することはあっても、それらの犬を「犬種として固定化させる」という考えは、スペインの人たちには無かった様です。

現在、スペインを作出国とするスパニエルはおりません。
スパニッシュスパニエルとか、マドリードスパニエルとか いないんです。
スペイン以外の国々を祖とする多種多様なスパニエルが、かつての「太陽の帝国 スペイン」の繁栄の証を僅かに残しているだけです。


などと・・・つらつらと1時間半以上、書き記したブログを消してしまったので、今日はこの辺りで終わりとしたいと思います。
日本では、あまり知られておりませんが、フランス各地に土着した、「地名を冠したスパニエル」は、非常に面白く(同じフランス原産なのに地域によって体型や得意技が異なる)大いに書きたい処ですが(苦笑)、あまりにもマニアックですし、またの機会に・・・


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by gundogclub | 2011-12-13 13:48 | 犬種探訪

オーストラリアン・キャトルドッグ


最近、ちょっと気になっている犬種があります。
でもね ガンドッグではなく、ハーディングドッグ(牧畜犬)なんです。(笑)
それは、 オーストラリアン・キャトルドッグ  という犬種です。


牧畜犬は、大雑把に申しますと を担当する犬種と、を担当する犬種と、羊や山羊などの群れの護衛をする犬種があります。
牧畜護衛犬は、ハーディング・グループではなく、ワーキングクループに区分けされておりますので、グループは異なりますが、作出目的から考えますと牧畜犬のグループだと思います。



羊を担当する犬種は、ボーダーコリーをはじめ、牧羊が盛んな地域のローカル犬種(○○○○○(地名)・シープドッグ) も含め、数多くの犬種が作出されました。

牛を担当する犬種で最も有名なのは、ウエルシュ・コーギーでしょうか。
そして、オーストラリアン・キャトルドッグも、この牛担当のグループに属しています。
牛を担当する犬種の主な役割は、移動の際に群れを制御して、まとめることにあります。
例えばAという牧草地からBという牧草への移動 とか 牧草地から集積場までの移動 (これは時に、数百kmの移動となります) などです。

西部劇などで、何百頭という牛を牧童たちが馬に乗りながら 長距離の移動をするシーンがありますが、この移動方法は西部劇の時代に限ったことではなく、現在でもアメリカでは長距離の牛の移動を、人力で行っています。
百頭程度の牛なら貨物列車に乗せて運搬できますが、数千頭の牛の群れの大移動は人力でしか出来ません。
そして、大平原を移動するに際し、迷子になる牛や、逃亡する牛が出ない様に、犬たちも活躍をしているのです。
もっとも、アメリカではオーストラリアン・キャトルドッグは、あまり使われていない (オーストラリアン・シェパードが主力だと聞いたことがあります) ようですが・・・



牛を担当する犬種は、牛の踵に噛みついて牛をコントロールします。
私は一昨年、このオーストラリアン・キャトルドッグの訓練を担当したことがあります。
生後2ヶ月の頃から訓練を始めたのですが、当初は 白と茶色と黒紫色の混じった毛色の小狸ちゃんのように可愛かったのですが、やがて自我が強くなり、気に入らないことがあると、飼い主さんの踵を噛んで、飼い主を従わせようとする傾向が見られるようになり、治すのに少し、てこずりました。
しかし、様々な事に対する集中力と持続力(なかなか飽きない)には、特筆すべきものがありました。



クワンは子犬の頃、ハーディングドッグのなかで育ちました
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先日、私の学生時代の友人でオーストラリアでホーストレッキング(乗馬旅行)のインストラクターをしている友人にお願いして、牧場で繁殖している オーストラリアン・キャトルドッグの値段を聞いてもらいました。
「あまり一般の人に売ったことはないけれど、もし欲しいなら・・・」 と言って牧場主が提示した金額は、日本円で8,000円ほどだったそうです。 (8万円ではなく、8千円!)

オーストラリアは正常国 (狂犬病の発症例の無い国) ですので 狂犬病予防注射と血液検査は必要ありません。 子犬時にすぐ輸入できます。(生後3ヶ月半~)

格安往復航空券を買って、オーストラリアまで行って、手荷物扱いで連れて帰ったら、日本のブリーダーさんから購入するより安いかも・・・ などと妄想は膨らみますが(苦笑)、まあ今のところは 夢ということで・・・


オーストラリアン・キャトルドッグのフリスビー練習の動画を添付しますので、ご覧ください。
瞬発力も跳躍力も、なかなかのものです!





あ・・・ でも別に、クワンのフリスビー競技に対する限界を感じて、オーストラリアン・キャトルドッグに横恋慕(笑)している訳ではないんです。
クワンでも私にとっては十分すぎる位ですから・・・
ただ、おそらく私は長生きできたとしても、あと30年程度と思われますので、元気に野原を動き回れるうちに、ガンドッグ以外の犬種とも暮らしてみたいなぁ~・・・・・と。

しかも私は、「へそ曲がりの、珍犬フェチ」 ですので、ボーダーコリーではなく 他の牧畜犬を・・・(苦笑)


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by gundogclub | 2011-05-26 14:13 | 犬種探訪