名前+指示語は×
私のスクールの初級クラスである 「快適生活クラス」 の飼い主さんの様子を拝見していると、愛犬の名前を口にする回数が多いことに気がつきます。
例えば、愛犬の名前をソロモンに例えると 「ソロモン マテ マテよ! あっ ソロモン 動いちゃだめでしょ!はいソロモン、ちゃんとオスワリして! マテ! ソロモン マテだよ! よーしソロモン コイ!!」
まあ、飼い主さんのお気持ちは良く判りますが、犬は自分の名前を「自分の名前」とは認識していない訳で、一つの符号として理解している筈です。
これも例えですが、いつも呼び戻しの練習の時に 「ソロモン+コイ!」 で練習していると 「ソロモンコイ!」を呼び戻しの指示語と勘違いしてしまうケースもあると思います。
ですから、常に 「名前+スワレ」 とか 「名前+コイ」 で練習を続けていると、名前を呼んだだけで、先読みして 座ったり飼い主さんの足元まで来てしまう場合もあります。
電柱などに貼られている「迷い犬」のチラシに 「名前は○○○ですが、名前は呼ばないでください。名前を呼ぶと逃げます! ソーセージが大好きなので、ソーセージでおびき寄せて捕獲してください」 と書かれているのを見たことがあるのですが きっと 「名前+叱る」 とか 「名前+叩く」 などを繰り返していたのだはないでしょうか?
ちなみに、我が家の犬たちは、名前を替えて指示を出しても、全く支障がありません。
フラウに対して 「マーガレット カム!」 と言ってもフラウは足元まで駆け寄ってきますし、ソロモンに 「金太郎 ダウン!」 と言ったら、ソロモンはその場でフセをします。
「カムとは、どういう指示なのか」 あるいは 「ダウンとはどういう指示なのか」 を理解していることが重要なのであって、指示語の前置詞のように愛犬の名前を付随させる必要はありません。
ですから フラウは「フーちゃん」 「フラ」 「姐さん」、 クワンは「くー」 「くーちゃん」、 エステルは 「エス」 「えっちゃん」 「エスドン」、ソロモンは 「そーちゃん」「そーすけ」「ソロ」 「ぼっこ」 など私は無意識に色々な名前を使うのですが 名前の後に発せられる指示語に反応する我が家のワンズは、どのような名前を使っても問題はありません。
ちなみに、我が家では呼び戻しのコマンドは フラウが"come!" クワンが"here!" エステルが"オイデ" ソロモンが"コイ" と使い分けているので 例えば野原で フラウとエステルとソロモンが走り回っている時に「come!」と叫ぶと(笑)、フラウ姐さんだけが私の足元に駆け戻ってきます。
とは言え、これは 声が届く範囲でのこと・・・
100mも離れていると、なかなか声は届きませんし、風がビュービュー吹いている日なら、なおさらです。
で、こんな時はドッグホイッスルを使う訳ですが 私の呼び戻しの符丁 「ピーピッピッ」 だけは4頭共通で訓練をしてしまったので フラウ・エステル・ソロモンを野原で呼び戻すと 右から白黒の犬、左から茶色い毛のふさふさした中型犬、真ん中から毛の短い茶色い犬が、物凄いスピードで私を目掛けて突っ込んでくる・・・なんてことになってしまいます。
でも犬によって笛の呼び戻しの音を変えるのも、頭が混乱してしまいそう・・・
いずれにしろ、「名前+指示語」が癖になっている飼い主さんは、名前を付随させて指示を出す必要はないこと、ご理解頂きたいと思います。
ボクの名前はソロモンだけれど、パパはいろいろな呼び方、するんだよ!
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by gundogclub
| 2013-05-27 18:54
| 犬の躾・訓練