Change!
今日は、昨年の春から約1年の間に、大きく成長を遂げた2頭の保護ガンドッグのご紹介をしたいと思います。
まずは、推定 米系イングリッシュポインター (もしかするとポインターとラブラドールのMixの可能性もありますが) の ジャム君です。
ジャム君の預り親さんであるOさんご夫妻は、保護活動に熱心に取り組んでいらっしゃいます。
ジャム君と初めて会った頃は、他のワンちゃんが近づいてくることを嫌い、忌避ではなく攻撃に移行してしまうケースも散見されました。
「他の犬と共に居ることに慣れていない」 という面と 「気に入らない犬(例えば特定の色の被毛の犬)は、追いかけて行ってでも喧嘩を売る」 という面がありました。
Oさんのお宅は、片手では収まらない複数のワンちゃんがおりますので、先住犬たちとジャム君の折り合いがつかず、昨年の春頃は、随分とご苦労なさっていました。
ジャム君は、私のスクールのレッスンにも月に1~2回参加してくれていますし、保護団体pawpads さんの 湘南の辻堂海浜公園での里親会にも何度か参加したことがあり、都度 私もジャム君を見守ってきました。
昨年の春以降、ジャム君は少しずつ落ち着きが備わり、他の犬が近づいてきても、我慢して停座を続けられるようになりました。
そして、お顔がとても温和な感じ に変わっていきました。
もともと、ジャム君は人には全く攻撃性がなく、知らない人にでも撫でられたら尻尾ブンブンでしたし、Oさんに対するコンタクトは、ジャム君と初めて会った頃から既に抜群でした!
運動能力も高く、飼い主さんと一緒にドッグスポーツに参加したら、すぐに高いポテンシャルを示すことが出来ると思っていました。
ただ、問題は 他の犬との折り合いだけ・・・
その 「他の犬との折り合い」 も最近は急速に成長し、Oさんのお宅の先住犬たちと、背中をくっつけて一緒に寝るようになったそうです。
今日もジャム君はスクールのレッスンに参加してくれたのですが、フリータイムでは他の生徒さん(ワンちゃん)に追いかけられたりしても、興奮することも攻撃することもなく、ボールや雉のダミーを咥えて少し笑った様なお顔で走り回っていました。
Oさんご夫妻が 「預り親」 ではなく、本当のパパとママになる日も近いのかも・・・(笑)
ジャム君のケースで難しかったのは、多頭数の先住犬が居たことです。
一般のご家庭で、先住犬に対し 預りで迎え入れた犬が攻撃的な場合、「慣れるまで我慢するか」 あるいは「他の預り親さんの処へ移動させるか」 という判断は非常に難しいと思います。
今回のジャム君のケースでは、Oさんご夫妻の頑張りもあり、そしてジャム君自身の成長もあり、先住犬と折り合いがつく様になりましたが、この様なケースで的確にアドバイスが出来るスキルというものも、トレーナーにとって必要なことになっていくのではないかと思います。
次にご紹介しますのは イングリッシュセッターの メルちゃん です。
メルちゃんは、千葉のセンターに収容されていた処を、Kさん(以下、ママ)が個人で引き出しをした子です。
初めて会ったのは 昨年の4月に LADFで開催したガンドッグの運動会の時です。
その時は、まだ メルちゃんは 呼び戻しはおろか、停座することも出来なかったのですが・・・
少し男性が苦手だった様で、当初は私も近づくと避けられてしまったり、「ちょっとぉ~ こないでよぉ!」 というお顔をされてしまいました。
お顔も、性格も 少し気難しい感じだったかもしれません。
(メルちゃんのママさん ごめんね・・・ 怒らないでね・・・ :笑)
それから約10ヶ月・・・
メルちゃんは四方をフェンスで囲まれたLADFでのレッスンを終了し、今では 野原組に昇格しています。
ママが犬笛を吹くと、ニコニコ笑いながら駆け戻ってきます。
たまに、私のお腹の辺りを前足でハイタッチして、笑いながらママの方へ駆け戻ったり・・・
「おじさん! そのお腹 なんとかしないと、みっともないよぉ・・・」 と言われていたりして!(苦笑)
今ではメルちゃんは、草丈の短い野原では、あまりに呼び戻しが優等生なので、草深い場所へレッスン場所を変えています。
もっともっと草ボウボウの広い野原を探さなきゃね!
ママと向かい合って、停座していられる距離(ノーリードで)も、日増しに長くなっていますし!
子犬から共に暮らしている場合と異なり、成犬の保護犬と思い通りの暮らしをおくれる様になるまでには、多少の時間が必要です。
今までの暮らし方を変えていくには人間だって時間と経験が必要です。
まして犬は習慣性の強い動物です。
今までの習慣をリセットして、新しい習慣を習得するのには犬にとっては大変なことです。
我が家の ”知恵の王妃”エステルの成長に関する親ばか自慢は、いずれまた・・・・
でも・・・
里子として迎えた犬は、手探りで少しずつでも 自らをチェンジさせようとする筈です。
新しい飼い主の意に沿うために・・・
ですから、最初から多くのチェンジを一度に求めないで、 簡単な処から少しずつ変わってもらいましょう。
もちろん、わかり易く伝える工夫が必要なのは飼い主側です。
難解な指示をだして 「何で判らないんだ! だから捨て犬は・・・」 なんて癇癪を起こしてはいけません。
愛情をもって、少しのチェンジ(成長)でも、それを飼い主が感じ取り、褒めて育てる・・・
愛犬の小さなチェンジ(成長)を感じ取れることが出来るようになることは、飼い主さんご自身がチェンジ(成長)することでもある様に思います。
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まずは、推定 米系イングリッシュポインター (もしかするとポインターとラブラドールのMixの可能性もありますが) の ジャム君です。
ジャム君の預り親さんであるOさんご夫妻は、保護活動に熱心に取り組んでいらっしゃいます。
ジャム君と初めて会った頃は、他のワンちゃんが近づいてくることを嫌い、忌避ではなく攻撃に移行してしまうケースも散見されました。
「他の犬と共に居ることに慣れていない」 という面と 「気に入らない犬(例えば特定の色の被毛の犬)は、追いかけて行ってでも喧嘩を売る」 という面がありました。
Oさんのお宅は、片手では収まらない複数のワンちゃんがおりますので、先住犬たちとジャム君の折り合いがつかず、昨年の春頃は、随分とご苦労なさっていました。
ジャム君は、私のスクールのレッスンにも月に1~2回参加してくれていますし、保護団体pawpads さんの 湘南の辻堂海浜公園での里親会にも何度か参加したことがあり、都度 私もジャム君を見守ってきました。
昨年の春以降、ジャム君は少しずつ落ち着きが備わり、他の犬が近づいてきても、我慢して停座を続けられるようになりました。
そして、お顔がとても温和な感じ に変わっていきました。
もともと、ジャム君は人には全く攻撃性がなく、知らない人にでも撫でられたら尻尾ブンブンでしたし、Oさんに対するコンタクトは、ジャム君と初めて会った頃から既に抜群でした!
運動能力も高く、飼い主さんと一緒にドッグスポーツに参加したら、すぐに高いポテンシャルを示すことが出来ると思っていました。
ただ、問題は 他の犬との折り合いだけ・・・
その 「他の犬との折り合い」 も最近は急速に成長し、Oさんのお宅の先住犬たちと、背中をくっつけて一緒に寝るようになったそうです。
今日もジャム君はスクールのレッスンに参加してくれたのですが、フリータイムでは他の生徒さん(ワンちゃん)に追いかけられたりしても、興奮することも攻撃することもなく、ボールや雉のダミーを咥えて少し笑った様なお顔で走り回っていました。
Oさんご夫妻が 「預り親」 ではなく、本当のパパとママになる日も近いのかも・・・(笑)
ジャム君のケースで難しかったのは、多頭数の先住犬が居たことです。
一般のご家庭で、先住犬に対し 預りで迎え入れた犬が攻撃的な場合、「慣れるまで我慢するか」 あるいは「他の預り親さんの処へ移動させるか」 という判断は非常に難しいと思います。
今回のジャム君のケースでは、Oさんご夫妻の頑張りもあり、そしてジャム君自身の成長もあり、先住犬と折り合いがつく様になりましたが、この様なケースで的確にアドバイスが出来るスキルというものも、トレーナーにとって必要なことになっていくのではないかと思います。
次にご紹介しますのは イングリッシュセッターの メルちゃん です。
メルちゃんは、千葉のセンターに収容されていた処を、Kさん(以下、ママ)が個人で引き出しをした子です。
初めて会ったのは 昨年の4月に LADFで開催したガンドッグの運動会の時です。
その時は、まだ メルちゃんは 呼び戻しはおろか、停座することも出来なかったのですが・・・
少し男性が苦手だった様で、当初は私も近づくと避けられてしまったり、「ちょっとぉ~ こないでよぉ!」 というお顔をされてしまいました。
お顔も、性格も 少し気難しい感じだったかもしれません。
(メルちゃんのママさん ごめんね・・・ 怒らないでね・・・ :笑)
それから約10ヶ月・・・
メルちゃんは四方をフェンスで囲まれたLADFでのレッスンを終了し、今では 野原組に昇格しています。
ママが犬笛を吹くと、ニコニコ笑いながら駆け戻ってきます。
たまに、私のお腹の辺りを前足でハイタッチして、笑いながらママの方へ駆け戻ったり・・・
「おじさん! そのお腹 なんとかしないと、みっともないよぉ・・・」 と言われていたりして!(苦笑)
今ではメルちゃんは、草丈の短い野原では、あまりに呼び戻しが優等生なので、草深い場所へレッスン場所を変えています。
もっともっと草ボウボウの広い野原を探さなきゃね!
ママと向かい合って、停座していられる距離(ノーリードで)も、日増しに長くなっていますし!
子犬から共に暮らしている場合と異なり、成犬の保護犬と思い通りの暮らしをおくれる様になるまでには、多少の時間が必要です。
今までの暮らし方を変えていくには人間だって時間と経験が必要です。
まして犬は習慣性の強い動物です。
今までの習慣をリセットして、新しい習慣を習得するのには犬にとっては大変なことです。
我が家の ”知恵の王妃”エステルの成長に関する親ばか自慢は、いずれまた・・・・
でも・・・
里子として迎えた犬は、手探りで少しずつでも 自らをチェンジさせようとする筈です。
新しい飼い主の意に沿うために・・・
ですから、最初から多くのチェンジを一度に求めないで、 簡単な処から少しずつ変わってもらいましょう。
もちろん、わかり易く伝える工夫が必要なのは飼い主側です。
難解な指示をだして 「何で判らないんだ! だから捨て犬は・・・」 なんて癇癪を起こしてはいけません。
愛情をもって、少しのチェンジ(成長)でも、それを飼い主が感じ取り、褒めて育てる・・・
愛犬の小さなチェンジ(成長)を感じ取れることが出来るようになることは、飼い主さんご自身がチェンジ(成長)することでもある様に思います。
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by gundogclub
| 2011-02-26 17:23
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